COPD(慢性閉塞肺疾患)の検査
・階段の上り下りで息切れがする。
・せきやたんが出る。
・風邪が治りにくく、せきやたんが出る。
・喘鳴がある。呼吸のたびにゼーゼー、ヒューヒューがある。
階段の上り下りなど体を動かしたときに息切れを感じたり、風邪でもないのにせきやたんが続いたりすることがCOPDの主な症状です。COPDの症状は、ありふれた症状であるため、見過ごしてしまいがちで、COPD発見の遅れにつながります。 COPDが進行すると少し動いただけでも息切れし、日常生活もままならなくなります。さらに進行すると呼吸不全や心不全を起こす命に関わる病気ですので早期発見、早期治療が重要です。また、肺だけでなく全身に影響をもたらして、全身性炎症、心・血管疾患、骨粗鬆症、糖尿病などを併発しやすいことが知られています。特に40歳以上の方で、喫煙歴のある方は要注意です。以下のような症状のある方は、軽く考えず早めにご相談ください。
COPDの検査は、スパイロメーターという器械を使った呼吸機能検査(スパイロ検査)によって行います。
スパイロ検査は、COPDの診断には欠かせない検査で、肺活量と、息を吐くときの空気の通りやすさを調べます。
COPD患者さんでは、息が吐き出しにくくなっているため、1秒量(FEV1)を努力肺活量(FVC)で割った1秒率(FEV1%)
の値が70%未満のとき、COPDと診断されます。
また病気の進行に伴い、1秒量が予測値(年齢、性別、体格が同じ日本人の標準的な値)よりも低くなっていきます。
COPDの病期は予測1秒量に対する比率(対標準1秒量:%FEV1)に基づいて分類されます(下記の表を参照)。
またCOPDの重症度は、呼吸機能に加えて労作時の呼吸困難などの症状や運動能力低下の程度、併存症の有無、増悪の頻度などから総合的に判定されます。
スパイロ検査は当院で受けられます。喫煙歴のある40歳以上の方は、ぜひ一度スパイロ検査を受けてください。